スケルトン解体とは?解体後の様子を見比べてみました!

住まい造りの際に、新築、リフォーム、リノベーションなど
どの工事にも必ずと言っていい程ついてくるのが“解体工事”。

その解体工事もさまざま。
近年、岐阜においても新築のみならず、リフォーム、リノベーションのニーズが高まる中、
“減築”や“スケルトン解体”などの言葉を耳にすることもちらほら…

今回はその“スケルトン解体”が実際にどんなものなのか、比較してみました。

そもそも“スケルトン解体”ってなに?

リノベーション前の木造解体

解体工事も一度に解体するばかりでなく、部分的に解体工事が行われることもしばしばあります。

そこで出て来る言葉が、“スケルトン”と“インフィル”。
解説に関してはまた後日、別途記事を書かせていただきます!

まず、スケルトンとは“骨組み”のこと。
木造や鉄骨造など、一般的に柱や梁、筋交いなどの建物の構造部分を指し、
建築用語では躯体(くたい)と言います。

と言っても専門用語が多すぎて分からない!
そんな解体の現場の様子を種類、ジャンル別に公開。

  • 木造スケルトン解体
  • 鉄骨スケルトン解体
  • 鉄筋コンクリート造スケルトン解体

見比べてみましょう!

木造スケルトン解体

木造スケルトン解体の場合、築年数によってまちまちですが、
多くは築年数30年以降の物件になると思われますので、
築古の解体現場の様子をご紹介。
リノベーション前の木造解体写真①

古い木造住宅ですと、真壁造りと言って、柱を露出させる仕上げが多く、
見慣れた柱や色合いが多く存在しますよね。
リノベーション前の木造解体写真②

図面がない住宅では分からない筋交いや柱の配置。
おおよそ把握は出来ますが、スケルトンの状態にすることで分かることも多くあります。
リノベーション前の木造劣化写真

水廻りリフォームではわりと高い確率で発見される木部の傷みもはっきりと分かります。
改修計画やメンテナンスの観点ではやりやすいですね。

鉄骨造スケルトン解体

鉄骨造スケルトン解体の場合、
“重量鉄骨造”と“軽量鉄骨造”では景色が違います。

※重量鉄骨と軽量鉄骨の違いは後日記事にします!

まずは一般的な鉄骨造、重量鉄骨のスケルトン解体の様子から。
リノベーション前の鉄骨解体写真

こちらも築年数に応じて仕上げが異なりますが、
多くの壁、外壁はALC板(軽量気泡コンクリート)が採用されていますので、
このような景色が見えるかと思います。
リノベーション前の鉄骨解体写真②

木造同様、筋交いではないものの、ブレースという斜材が存在します。
他、ボルトの様子や、錆びの具合をチェック。
雨漏れの調査は鉄骨の場合だと難しいとよく言われますが、
構造、鉄骨自体、水が染みこまないため、水が伝い滴り落ちるケースがしばしば。
そんな跡がないかも要チェックですね。

鉄筋コンクリート造スケルトン解体

鉄筋コンクリート造でよく取り上げられるのはマンション。
今回はマンションの様子をご紹介。

鉄筋コンクリート造のスケルトン解体はこんな様子。
何だか寒々しさを感じますが、一時期流行ったコンクリート打ちっ放しの雰囲気は正にコレ。
リノベーション前のマンション解体2

築年数によっては吹き付けの断熱が施されているケースもあります。
これは解体前に知っておきたい情報。
中にはアスベストなど、処分が高額になるものや、
発泡ウレタンなど、断熱設計を困難にする要素も。
リノベーション前のマンションスケルトン解体③

他、PS(パイプシャフト)や電気配線等、
新築当初の計画から変えられない要素もあるので、
解体前後にはしっかり確認しておきたいところ。

しかしながら、木造、鉄骨造と比較すると構造は分かりやすく、
間取りのイメージがしやすいかもしれませんね。

さいごに

スケルトン解体の様子をご紹介しましたが、
柱や梁などの躯体以外にも重要なのが壁の仕上げ。
スケルトン解体をするということは、復旧工事をしていくということ。
なぜ壁が重要かと言いますと、使用する断熱材の性能や仕上げ方で、
壁の中に結露が発生するケースもあるからです。

解体してみないと分からないという話もよく耳にしますが、
それを事前に予見することも重要。
だって、壊したら壊した分だけ復旧するコストも掛かりますからね。

しかしながら、全体をメンテナンス、チェックし、
対応するにはスケルトンの状態にすることです。

ご自身の計画に当てはめた時、スケルトンの状態にすべきかどうか。
インスペクション(住宅診断)などを活用し、メリット、デメリットも考慮した上で判断していきたいですね。

ご拝読ありがとうこざいました。

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