新築建物のホームインスペクションについて

こんにちは。
岐阜市鏡島より「暮らしを育む」をテーマに 地域の活性化に取り組む
住宅診断・リノベーション専門一級建築士事務所のマルホデザインです。

前回のコラムでは、ホームインスペクションの対象物件についてお話させていただきました。

>>>ホームインスペクションの対象建物について解説!

今さら聞けない!住宅診断(ホームインスペクション)とは
新築にも対応ホームインスペクション(住宅診断)
新築マンションでもホーム インスペクションって必要?

ホームインスペクションは、一軒家や共同住宅(アパート・マンション)、建売住宅(分譲住宅)や注文住宅など様々な建物に対応しております。

住宅の劣化や欠陥を調べるため、築年数が経過した建物や中古住宅で行われるイメージが多いですが、実は新築の建物でも幅広く利用がされています。

今回のコラムでは、新築のホームインスペクションについて詳しくお話しさせていただきます。

新築で実施する必要性

新築だから施工ミスはないという認識は間違いです。

役所の検査を受けて検査済証があるから大丈夫、10年保証がある、瑕疵担保保険に入っているから大丈夫というように、新築住宅には様々な安心要素があるので、ホームインスペクションを行う必要がないと思っている方は多いです。

もちろん中古住宅に比べると、経年劣化がないため瑕疵率は低いです。
しかし、中古住宅と違ってまだ誰も使ったことがないため、不具合が発生しているか誰も試したことがないとも言えます。

役所の検査ですが、建築基準法にしたがって建築確認申請どおりの建物が完成したか検査されます。そのため、欠陥住宅なのかどうかはこの検査では明らかになりません。

10年保証については、「構造耐力上主要な部分」および「雨水の浸入を防止する部分」に範囲が限定されていることに注意が必要です。

ホームインスペクションを行ったときに、10年保証の範囲外の部分で不具合が見つかる事例も多いため、10年保証で安心だと思うのは不十分と言えます。

瑕疵担保保険については、そもそも売主の瑕疵担保責任を確実に履行するための制度であるため、建物の不具合が無いことを意味していません。

10年保証や瑕疵保険があるのはプラス材料ですが、これらでは判明しない欠陥があるため、新築でもホームインスペクションを実施する必要性が高いことが分かります。

新築の調査項目

新築建物ホームインスペクションの必要性が高いことがわかったので、次に調査範囲や項目についてご紹介します。

・建物外部(外観)の調査
基礎・外壁・軒・屋根が主な調査対象となります。
屋上がある建物の場合、階段で上がれるなら屋上も調査対象となります。

外部で大事なポイントは、基礎のひび割れや欠損、外壁の仕上げ材の割れ、バルコニーのシーリングなどです。

・建物内部(床下)の調査
全ての居室・廊下・玄関・浴室・トイレなどのスペースが調査対象となります。
それぞれの床・壁・天井の調査が行われ、床や壁は傾斜測定をします。

基本的には点検口から調査しますが、希望があれば内部へ進入して奥まで詳細に調査することもできます。

内部調査によって、床下・屋根裏の構造材と構造金物、断熱材といった重要な部位の確認ができます。

次回のコラムでは、新築ホームインスペクションで見つかった指摘事項の事例についてご紹介いたします。

マルホデザインでは、リノベーションやインスペクションに関するご相談などを
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