実際中古住宅はどのくらいの期間住めるもの?

こんにちは。
岐阜市鏡島より「暮らしを育む」をテーマに 地域の活性化に取り組む
住宅診断・リノベーション専門一級建築士事務所のマルホデザインです。

前回のコラムでは新築の物件やマンションのホームインスペクション(住宅診断)についてお話しさせていただきました。
>>新築にも対応!ホームインスペクション(住宅診断)

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新築や中古住宅でのホームインスペクションについて今までご紹介させていただきましたが
実際に中古住宅はどのくらい住めるものなのでしょうか。

どんな住宅でも一生住み続けられる家はありません。
どんな住宅でも寿命というものが存在します。

国土交通省の資料によると、日本で普及している住宅は
★木造住宅・・・・・・・・・・・30~80年程度
★鉄骨構造住宅・・・・・・・・・30~60年程度
★鉄筋コンクリート構造住宅・・・40~90年以上
という平均寿命があります。

しかし、設計や住み方によって、建物の寿命は大きく変動するのです。
そのため、築30年=寿命ではないのです。

つまり、住みながらきちんとメンテナンスを施して木材が傷まないように心がければ
80年あるいはそれ以上長い間、住み続けられるわけです。

なぜ築30年以上の物件が少ないのか

では、住宅はどのくらいで取り壊されてしまうのでしょうか。

全国平均で住宅としての建物は約53年で取り壊されてしまっています。
木造の一戸建ては58年、マンションなどの鉄筋コンクリート造の共同住宅では60年平均となっています。

築30年以上の住宅と言えば、ちょうど高度経済成長期からバブル時期に突入した時期で
建築ラッシュの時期でもありました。
そのため、かなりの軒数の住宅が急ピッチで建てられた時代でもあり、
手抜き工事や突貫工事、粗悪な在室の使用などが問題とされていました。

中古住宅のすべてがこのような問題があるわけではありませんが、
このような工事は住宅の寿命が短くなる原因となる可能性もあるのです。

また、築30年以上の物件が少ないのには、日本の政策に一因があります。
特に1973年のオイルショック後は経済対策として
新築住宅を建設し購入するといった住宅ブームが政策的に作られました。
そのため、多くの人たちの間で「家を購入するなら中古よりも新築がよい」という観念が定着してしまったのです。

ホームインスペクション(住宅診断)で50年60年、それ以上住める家へ

家の老化は、建てたときから始まっているのです。
「悪くなったら修理しよう」という考えではなく
人間が健康維持のために定期検診を受けるように、住まいにも定期的なメンテナンスが必要になります。

欧米では、住まいのメンテナンスは常識です。
メンテナンスにかかる費用も光熱費などと同じように考えられています。
これに対して、日本では家を長持ちさせる価値観は、近年になって大切にされてきた考え方です。
今住んでる家を長持ちさせるためにも、ホームインスペクション(住宅診断)を行うことをオススメします。

また、ホームインスペクション(住宅診断)の診断結果をもとに購入後も定期的に点検を受け
自分でもこまめに床下、屋根裏、外壁の状態などをチェックし
必要であれば修繕しながら住むことを心がければ建物は長生きできます。

マルホデザインでは、リノベーションやインスペクションに関するご相談などを承っております。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
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